メインディッシュがテーブルに置かれたとき、声が聞こえた。

「父さん」

優葉には聞き覚えのある声、思わず振り返ってしまった。

-水上樹依⁉ 父さん⁉いや、ありえない
ありえないと信じたい。

アイツはそのまま席についた。アイツの顔は無表情のまま、ほんとに何考えてるかわからない。

「遅くなってすみません。水上樹依です」

「あら、樹依くんと優葉の制服一緒?同じ学校に通ってるの⁉」

-お母さん...聞かなくていいことを。


「そうなんですよ。席が優葉の後ろなんでよく喋るんですよ」

-なんで名前呼びなの⁉