秋くんは、弟くんから卒アルを受け取ると笑顔で続けた。
「間違えたって、どんな言い訳だよ…。ちゃんと勉強教えてもらえよー。一花ちゃん、よろしく!」
「う、うん……」
私の返事を聞いて満足そうにうなずいた秋くんは、そのまま部屋を出て行った。
「………」
「………」
再び流れる沈黙。
私は、下を向いたままちらりと弟くんに視線だけを向けると。
弟くんも同じく下を向いていた。
長いサラサラな前髪が、その表情を隠してしまっていてよくわかない。
……でも。
もしかして、弟くん……
秋くんに、私のこと黙っててくれた……って、思っちゃってもいいのかな……?
「あ、あの…弟くん……?」
恐る恐る、弟くんに声をかけると。



