私が『秋くん』と名前を呼び終える前に、無情にもドアは閉められてしまった。
「…………」
別にいてくれてよかったんだよ!?
邪魔なんかじゃないよ!?
むしろ邪魔でも何でもいいからこの空間に私を一人にしないでほしかったな!!?
「ずいぶん、アイツと仲良いんだね?おねーさん」
「っ」
突然後ろからかけられた声に、体がびくりと反応する。
この冷たい声に、いつになったら慣れるんだろうか。
……いや、慣れたいとは思わないしできれば本当に関わりたくないんだけど……!!
「へええ、おねーさんずいぶん変わったんだねぇ」
「え?」
弟くんの言葉の意味がわからず、とっさにそちらを見ると。
さっきまでうつ伏せになっていた体を起こし、胡座をかいていた。
その手に持っていたものは……。
「………っ!!?」
「……あ、気づいた?」
声にならない声をあげた私を見て、面白おかしそうにペロッと舌を出して笑って見せてくる弟くん。



