「ごめんね、すみれ。お詫びに、帰りパフェおごるから、それで許して?」
すみれは私の一言を聞いてぱあっと顔を明るくすると、さっそく鞄を持って私の手を取った。
「本当っ?帰り道のパフェなんて初めてっ!なんだか高校生みたいで嬉しい!」
もう高校生でしょ、すみれのバカ。
「ほんとかわいい」
「えっ!?な、なによ急に!」
しまった。
つい本音が先に口をついて出てしまった。
「ね、早く行こうよすみれ。私、友達とパフェって初めてなの」
「そんなの私もだよ!一花だいすき!」
高校デビューを果たした私より
そのままのすみれの方がかわいくて
ちょっとまた自信なくなっちゃうなあ、なんてことは言わないでおいた。
「じゃ、行きますか」
「うんっ」
まだざわざわとみんながおしゃべりを楽しんでいる中、二人で教室を出ようとしたときだった。



