***
入学式も無事に終わり、長かったLHRも終了。
出席番号順で、すみれは私の後ろの席だ。
教室に入って二列目の後ろの方で、あまり目立たない位置だったからほっとしている。
初日は半日で終わるから、放課後は時間もあるし、せっかくだからすみれと寄り道でもしていこう。
筆記用具などを机の中から鞄へと移し終えた私は、後ろの席のすみれに声をかけようとした時。
「ちょっと、一花~っ」
「ひあっ!?」
後ろからガッと両肩を捕まれ、驚いた私は声を上げる。
「あんた……なんであんな大事なこと黙ってたのよ~……」
「え…大事なこと……?」
「しらばっくれないで!」
私は、さっき終わった入学式のことを思い出す。
「えっと……なにか大事なこと、あった…?」
「もうっ! 新入生代表挨拶のこと!」
「あー……ああ、そういえば、そんなことも……」
「もうっ、私知らなくて、新入生代表で一花の名前が呼ばれたときびっくりしすぎて変な声出そうになったんだから!」
両頬に空気を含ませ涙を溜めて私を見てくるすみれは、やっぱりかわいい。
入学式も無事に終わり、長かったLHRも終了。
出席番号順で、すみれは私の後ろの席だ。
教室に入って二列目の後ろの方で、あまり目立たない位置だったからほっとしている。
初日は半日で終わるから、放課後は時間もあるし、せっかくだからすみれと寄り道でもしていこう。
筆記用具などを机の中から鞄へと移し終えた私は、後ろの席のすみれに声をかけようとした時。
「ちょっと、一花~っ」
「ひあっ!?」
後ろからガッと両肩を捕まれ、驚いた私は声を上げる。
「あんた……なんであんな大事なこと黙ってたのよ~……」
「え…大事なこと……?」
「しらばっくれないで!」
私は、さっき終わった入学式のことを思い出す。
「えっと……なにか大事なこと、あった…?」
「もうっ! 新入生代表挨拶のこと!」
「あー……ああ、そういえば、そんなことも……」
「もうっ、私知らなくて、新入生代表で一花の名前が呼ばれたときびっくりしすぎて変な声出そうになったんだから!」
両頬に空気を含ませ涙を溜めて私を見てくるすみれは、やっぱりかわいい。



