「か、からかわないでよ……!!」
「そんな事言いながらもしっかり手を繋ぐとこ、好きだよ」
「もう……!!!」
恥ずかしくて目を逸らし、ローファーを脱ぐ。
それでも気づけばしっかりと雪くんの手を握ってる。
雪くんの言う通りすぎて、ちょっと悔しい。
「え、誰あのイケメン…!」
「私知ってるよ、去年文化祭に来てた!!」
「隣の人、彼女さんかな?!」
下駄箱の周りにいた女子達が、雪くんの姿を見てはまたも声を上げている。
わかる。
雪くんのかっこよさは本当によくわかる。
私はもしかして、とんでもない人とお付き合いさせていただいている……?
これからの学校生活はもちろん楽しみだけど
ライバルは、ミニカちゃん以外にもたくさんできちゃうのかもしれない…
「あの……」
「?」
2人組の女の子が、雪くんに話しかけてきた。



