「え…っと……?」
今、この子、なんて言った?
ミニカ?
ミニカって呼べって言ったよね?
え?外国人…には見えないし……ハーフ?でもなさそう……?
「えっと、初めまして…? 私風晴 一花って言います……?」
状況を全く理解できないせいで、すべての語尾にはてなマークがついてしまう。
「ふんっ、あんたが30点男が言っていた雪の家庭教師ね!」
「さ、30点男……?」
あの、全く話が入ってこないし、全力でそっちの専門用語出されても本当についていけないんですが!?
助けを求めようと、雪くんに視線を移す。
すると、雪くんも私を見ていたようで、ばちっと目が合ってしまった。
そうだ、私今日は雪くんと仲直りしたくて来たんだった。
でも、お客さんが来てるなら、さすがに無理だよね…。
「森野、ちょっと席外してくれる?」
「森野じゃなくてミニカ! 嫌よ雪、どうしてこの女と二人っきりになりたがるの?」
あ、森野って言うんだ……
でも、本人がミニカって呼んで欲しいって言うなら、何も知らない私は大人しくミニカちゃんって呼んであげた方がいいのかな?
雪くんは気にせず名字で呼んでるみたいだけど……



