初めて人からはっきり言われた。

自分でも、わかってたつもりだったけど。


人からこんなにストレートに言われたのは……初めてだった。


しかも……好きな人御本人様から……。



「ぶ…っははは!!」

「!?」


私が庇ったはずの金髪少年も、おかしそうに後ろで笑っている。


「だとよブス!さっさと退けよ!」

「な…っ!?」


月形くんの手が、私の肩に乗せられる。


「そーそー、あんたみたいなブスの出る幕じゃ無いヨ」

「……っ!!」


汗で濡れた前髪が、月形くんの目元を隠している。

それでも、月形くんが私を見て笑っていたのはわかった。


顔が一気にカアッと熱くなり、いてもたってもいられなくなった私は、その場から逃げるように走り去った。