突き刺さるような、冷たい視線。
冷たい?そんな、軽いものなの?

嘲笑っている男の名前は、南原。
バスケ部のエース。
女子にも、まあまあ人気。

「南原ー」

クラスでも人気の女子が、南原に話しかけた。
そこに、吉田も加わる。

それが、惨めさに、余計な拍車をかける。

(此処にはどうせ、わたしの居場所なんて、無いんなだなぁ)


ベッドで横になって、感傷に浸っていた。

「美久ちゃん、入るね」

そう言って、大きな紙袋を提げた母が入って来た。