美久は、古川のことを、目の敵にしてくる。

笑った顔が、キモいくせに。
ブスのくせに。
頭良くないくせに。
運動神経皆無なくせに。
ガリガリ痩せていて、貧相なくせに。

何を思って、この自分に勝とうと言うのだろう。
古川にとっては、大変不快だ。

『身の程知らず』
そう言ってしまいたい。

とにかく、美久のことが嫌いだ。
そんな女から、本当に欲しがっているものを奪ってやるのも、なかなか面白そうだ。

幸い、吉田という男は、古川のことを好いている。
身の程知らずなのを、分からせてやるのに、丁度いい。