「酷い、あんまりだ」
と喚くと、
「恋を理解出来ない、子供」だと言われた。

「どうして?」と両親に言うと、
「諦めなさい。そんなものだ」と諭された。

それ以来、口を出さなくなった。

恋如きで、大切なものを奪われるのは、ごめんだから。

そして、恋なんか理解したくなかった。

全てを壊したそれを、理解するのは、辛かった。

ケータイを、放り投げた。

こんなの、誰も理解してくれないだろう。
恋愛至上主義な彼女等は、きっと馬鹿にするだろう。

ため息をつく。

やはり、恋なんて、しないで欲しかった。

こうやって、誰かが、何かを、搾取されるから。