そして、当日。

既に合格し、進学先が決まっている谷川は、ずっと、愛衣からの連絡を待っていた。

『ヤバイ』

一言、そうメッセージが届いた。
何がヤバイ、なのかは分からなかった。

『も、アタシ、無理』

そう送られた次の日、合否発表会があって、
一枚、写真だけ、送って来た。

そこには、一枚のプリントがあって、
その真ん中に、『不合格』と、
態々ご丁寧にフォントまで変えて。

(これは、あまりにも酷いな)

あぁ、『ヤバイ』、の意味は、
『も、無理』の意味は……
 
分かったときには、結果は出てしまっていた。