「西岡さん」
何故、名を知っているのだろう。
首を傾げる。
そういえば、同じ学校の制服を着ているのだから、同級生とか、その当たりだろうか。
(誰………)
それでも思い出せなくて、黙っていると、それが感じとれたのか、「高橋だよ」
と、返された。
「寒くないの?」
「そりゃ、寒いわよ」
首元を見る。
マフラーが巻かれていた。
これは、見たことがある。
確か、クラスにいたはずだ。こんなのを巻いていた奴が。
「思い出した?」
「高橋囿也。当たり?」
春香は、人の顔を覚えるのが苦手だ。
それ故、クラスメイトでさえ、顔と名前が一致しない。
それでも彼を覚えていたのは、巻かれた赤いマフラーが、何となく、気に入ったからだ。
何故、名を知っているのだろう。
首を傾げる。
そういえば、同じ学校の制服を着ているのだから、同級生とか、その当たりだろうか。
(誰………)
それでも思い出せなくて、黙っていると、それが感じとれたのか、「高橋だよ」
と、返された。
「寒くないの?」
「そりゃ、寒いわよ」
首元を見る。
マフラーが巻かれていた。
これは、見たことがある。
確か、クラスにいたはずだ。こんなのを巻いていた奴が。
「思い出した?」
「高橋囿也。当たり?」
春香は、人の顔を覚えるのが苦手だ。
それ故、クラスメイトでさえ、顔と名前が一致しない。
それでも彼を覚えていたのは、巻かれた赤いマフラーが、何となく、気に入ったからだ。


