背負っていた白い布袋からプレゼントを出してユイトくんに手渡す。
 ママさんが用意してくれたユイトくん希望の品だったはずなのに、ユイトくんは両手で抱えたそれには目もくれず、私をじいっと見ている。

「サンタさん」

「あ、ハイ」

「もう帰っちゃうの?」

 すがるように私の腕を引くユイトくん。プレゼントは床に置いている。
 返事に窮していると、ユイトくんのママと目が合った。
 ママも苦笑いしている。

「遊ぼう?」