私はかがみ込んでユイトくんと目線を合わせた。白い手袋をはめた手を伸ばす。
ユイトくんはそれと私の顔とを代わる代わる見つつ、おっかなびっくり握手に応じてくれた。
小さくても確かに握りかえす手に、私は自然と笑みがこぼれる。
好奇心を押さえきれないのが伝わってくる。
「サンタさん?」
「イエス」
キャラ設定は好きにすればいいと岸さんから一任されていた。
といっても一任されたのはほんの三十分前のことだし、サンタになるよう言われたのも一時間くらい前のことだった。
サンタを信じるユイトくんを喜ばせようと、去年、ママさんは岸さんにサンタになってもらったんだそうで。じゃあ今年もやればいいのでは、と私が言ったら、岸さんは決まりの悪い顔になった。
岸さんがサンタだったんじゃないかと、正体がばれかかっているのだそうだ。
それで今年は岸さんもいるシチュエーションでサンタ登場となったのだった。
ユイトくんはそれと私の顔とを代わる代わる見つつ、おっかなびっくり握手に応じてくれた。
小さくても確かに握りかえす手に、私は自然と笑みがこぼれる。
好奇心を押さえきれないのが伝わってくる。
「サンタさん?」
「イエス」
キャラ設定は好きにすればいいと岸さんから一任されていた。
といっても一任されたのはほんの三十分前のことだし、サンタになるよう言われたのも一時間くらい前のことだった。
サンタを信じるユイトくんを喜ばせようと、去年、ママさんは岸さんにサンタになってもらったんだそうで。じゃあ今年もやればいいのでは、と私が言ったら、岸さんは決まりの悪い顔になった。
岸さんがサンタだったんじゃないかと、正体がばれかかっているのだそうだ。
それで今年は岸さんもいるシチュエーションでサンタ登場となったのだった。