ドアが閉まり、怒りを露わにしたのは先輩方だ。
「なに今の!」
「問題ないってなんだよ。どーいう意味だよ」
「許せないな」
一様に柄が悪くなっている。
同じ作業の繰り返しで退屈していたところにテレビ取材の非日常的刺激、と思ったら仲間を侮辱されて不快感マックス! といったところなんだろう。
過剰反応だ。そこまで怒ることないのに。
「結衣ちゃんちょっと来い」
ヒサコさんまで悪のりしている。
ヒサコさんが最後の砦だったのに。
「結衣ちゃんも悪いよ。化粧っ気がないから馬鹿にされんだよ」
「そう。女子力、上げてこ!」
「チークはオレンジ系かなあ」
「いいねその色。どこで買ったの?」
「口紅はもうちょっと肌になじみそうなの持ってる人いる?」
「これどう? あ、でも口元はお昼食べてからにしよっか。はがれちゃうから。結衣ちゃん食べ終わったら言って?」
私は先輩方に昼休みの更衣室に連れ込まれて、寄ってたかって化粧を施された。睫毛が重い。
慌ててご飯をかきこむ事態になったけれど、先輩方は楽しそうだ。
「なに今の!」
「問題ないってなんだよ。どーいう意味だよ」
「許せないな」
一様に柄が悪くなっている。
同じ作業の繰り返しで退屈していたところにテレビ取材の非日常的刺激、と思ったら仲間を侮辱されて不快感マックス! といったところなんだろう。
過剰反応だ。そこまで怒ることないのに。
「結衣ちゃんちょっと来い」
ヒサコさんまで悪のりしている。
ヒサコさんが最後の砦だったのに。
「結衣ちゃんも悪いよ。化粧っ気がないから馬鹿にされんだよ」
「そう。女子力、上げてこ!」
「チークはオレンジ系かなあ」
「いいねその色。どこで買ったの?」
「口紅はもうちょっと肌になじみそうなの持ってる人いる?」
「これどう? あ、でも口元はお昼食べてからにしよっか。はがれちゃうから。結衣ちゃん食べ終わったら言って?」
私は先輩方に昼休みの更衣室に連れ込まれて、寄ってたかって化粧を施された。睫毛が重い。
慌ててご飯をかきこむ事態になったけれど、先輩方は楽しそうだ。

