気まずくなった私が何か言おうとすると、圭吾君の彼女が話し出した。



「その人が美莉さんなんだ。12才も年上だなんて、私には理解出来ない。聖夜君は年は気にならないの。」



「真弥、年の話は失礼だよ。」



もう、慣れてるから気にもならない。



「圭吾は黙っていて、私どうしても聞きたい。今はいいかも知れないけど、年をとると、聖夜君は絶対浮気をすると思う。誰だって、若い子が好きだもの。」



分かっています。



聖夜と付き合うことのリスク。



考えてない訳ではないけど、今が楽しければいいと思ってるだなんて言ったら、絶対引かれそう。



「聖夜たちの事は関係ないだろ。今は俺たちがこれからも付き合って行けるのか、考えたいんだよ。」



真弥さんはかなりイライラしてるようだ。



話し合いが出来るのか、心配になる。



「圭吾と離れてるだけで、私は不安なんだよ。浮気してないかとか、私は学生だし、圭吾君に我が儘ばかり言って困らせてるし、どうしていいのか分からない。」



どんな恋愛にも不安はあると思うけど、二人で乗り越えて行くしかない。



他人の恋愛には、なんとでも言えるけどね。



「聖夜君は12才も年上の彼女を本気で愛せるの。美莉さんに不安はないのですか。」



真弥さんは自分の気持ちに正直な女性。



不安がないわけがない。



毎日不安だし、聖夜との未来を想像すると怖くなる。


恋愛に未来は必要か。



「私は今の聖夜が好きで、聖夜もそんな私が好きだと言ってくれた。それだけで私は幸せだと思えるの。」



聖夜がそっと抱き締めてくれた。



「俺は美莉のこう言う所が好きなんだ。誰に何を言われても、俺は美莉を愛してる。この気持ちは変わらない自信がある。」



ありがとう。


聖夜。



私もあなたのそう言う所が好き。



この日は誰も寝ないで、恋愛の話に夢中になった。



恋愛も恋愛トークも苦手だったのに、何だか楽しい。