聖夜が嬉しそうな顔をした。


その顔は可愛すぎる。


「仕事頑張って早く終わらせるからさ、バイク置いて美莉の車で一緒に帰ろ。明日は学校も休みだし、美莉も明日は休みだから、何処へ行こうな。」



私は了解の合図をした。



絶対、聖夜に振り回されてる。



自分の気持ちがついていかない。



まだ仕事があるのに、浮かれてばかりではいられないから、急いで圭吾君のところに戻った。



「圭吾君ごめんね。聖夜すぐ嫉妬するから大変だよ。」



「俺も今聖夜にどつかれました。俺は聖夜みたいな愛情表現は出来ない。だからいつも彼女を、不安にさせてしまうんですよ。」



そんなものなのだろうか。



圭吾君からは彼女が愛されてる事が、伝わって来ると言うのに。



聖夜はかなり、愛情表現が上手いと思う。



普通の女性なら嬉しいのかも知れないけど、私は慣れてないから、もう少し押さえてほしい。



これって、贅沢な悩みかな。



恥ずかしいけど、聖夜に振り回されるのも悪くないと思う事にします。



聖夜の事は忘れて、今は仕事だ。



「店長、顔がにやついてますよ。」



恥ずかしい。


目の前に聖夜がいるし、駄目だ仕事にならない。


しっかり仕事をしなきゃ。