聖夜が中学の頃、かなり荒れてたのは本人から聞いていた。


「聖夜は中学から高校にかけてかなり荒れていて、家にも帰らず、学校へも行かず酷い生活をしてたんです。それを救ったのがラーメン屋の博司さんなんですよ。」


あの話は本当だった。



「聖夜はあの容姿ですから、女がほって置かない訳で、アイツの回りにはいつも女いるようになった。言い寄る女と適当に遊んでいたのは確かです。」


そうですか。


聖夜から博司さんの話は聞いたけど、女の話は聞かなかった。


「でも今はそれはないですよ。那美は聖夜を追い回して、自分と付き合ってくれないなら、自殺するといって、百合が言ったホテルから、聖夜に電話してきたんです。」


聖夜は絶対助けに行くに決まっている。


聖夜も自殺しようとしたことがあるから、郁美さんを止めたかったと思う。



「聖夜は自分も自殺しようとしたことあったので、那美の事ほっておけなかったんだと思います。」



涙が止まらなかった。


聖夜はそういう男。


たくさん傷ついた分、聖夜は人の痛みも分かる。



聖夜のうわべばかりを見て、聖夜を信じなかった。



聖夜、ごめん。



聖夜を信じられなくて、本当にごめんね。



聖夜の過去なんてどうでもいいのに。



「圭吾君、ありがとう。聖夜が好きだって事が、今分かったみたい。」



「そうですか。良かったです。聖夜と仲良くしてくださいね。」



圭吾君あなたは本当に大人ですね。


いつも冷静で、父さんがこの店を任せてのが分かります。


私もお仕事頑張りますから。


早く聖夜に謝ろう。