美莉にそんな顔させたい訳じゃないけど、常識的に考えてもおかしいだろ。



前途多難な感じがしてきた。



「聖夜、落ち着いて考えて、私たちは今日から付き合う事になったんだよ。その日にしちゃうなんて早すぎる。」



別に直ぐに、Hしたいとか思ってないのに、嫌、少しは思ってるけど。


キスだって何回もしたし、俺がどれだけ好きか態度で示しただろ。



まだたらないのか。



じゃ、もっとキスして、その気にさせるしかないな。


それとも、積極的なのがまずいのか。


恋愛にこんな悩むとは思わなかった。


本当に俺らしくないな。



普通が通じそうもないから。



「分かった。今日は何もしないから、一緒のベットで寝かせて。」



風呂上がりの色っぽい美莉に、手を合わせお願いした。


「神に誓って今日は絶対手を出さないから、一緒のベットで寝かせてほしい。」



「聖夜、今日だけは手を出さないってこと。」



「そうだな。今日はしないけど、明日は分からない。」



美莉がバッカじゃないのと笑った。



俺も急いで風呂に入り、美莉のベットにもぐり込んだ。



「聖夜、離れてよ。」



「無理です。」



美莉が俺を蹴飛ばした。



あり得ねぇ女だな。



俺はモテるんだぞ。


なんでこんな女を好きになったんだ。



寝相は悪いし寝言は言うし、だけど寝顔がたまらなく可愛い。



惚れた弱味ってやつで、何でも許せてしまう。


俺って、相当バカだな。


はぁー。