気持ちが通じたのか分からないけど、聖夜がなんだか嬉しそうだから、それでいいか。


「美莉、出かける準備するよ。」



聖夜は私に得意な化粧をして、髪も聖夜の手であっという間にアレンジされた。



次は、私の服を見てため息をついた。



「美莉、その服脱いで。」



聖夜の選んだ服に着替えさせられ、これじゃまるで着せ替え人形。


「美莉の服も買わないと、夕食は鍋がいいな。」



完全に聖夜に仕切られていた。



聖夜と腕を絡ませ恋人のように、色んなお店を廻って買い物した。



ベットのシーツも聖夜が選んだ。



「俺はこっちがいいな。肌だわりよさそうだ。」



私が寝るベットだから、聖夜には関係ないと思うけど。



「今日は泊まるつもりだから。」



なんで、泊まらないといけないの。



恋人同士じゃないんだから、お泊まりは許しません。


布団があるから違う部屋で寝て下さい。



本当の恋人同士でもないのに、お泊まりは駄目です。



「美莉が嫌がっても、泊まるからね。」



人混みの中で、聖夜は耳元で囁いた。


もう、聖夜が何を考えてるのか分からない。


変な事したら許さないから。


お試し期間を即解消しますから、覚えておいて下さい。


買い物だけで疲れるなんて、年を感じた自分が情けなかった。


聖夜の若さが羨ましい。


その若さがまぶし過ぎます。