こんなに、のんびりしていてもいいのか。



早くコンビニに行った方がいいと思うけど、言えずにいた。



「美莉、飯食べたのか。 」



「飯は食ってない。」



「美莉は女だから、飯とか言うなよ。朝飯はしっかり食べろよ。」



冷蔵庫にビールとお茶しか入ってないし、めんどくさくて炊事は一切しない。



食事はコンビニあるから困らないし、ビールとお茶があれば、何とか生きて行けると思う。


掃除も洗濯もしない。


脱衣場に洗濯物が散乱してるので、見られたくないのに、聖夜は風呂場に行こうとしていた。



「聖夜、そこはいいから。」



不味い、見られた。



「おい、なんなんだよ。あり得ん。洗濯ぐらいしろよ。」



「聖夜、見ないでって言ったのに。」



聖夜が私の下着を手に持っていた。



「こんな下着はくのか?」



はい、すみません。


すけすけのTバッグばかりで。



「洗濯は洗濯機が勝手にやってくれるんだからな。」



「洗濯機の使い方が分からないから、無理。」



洗濯しなくても、下着は山のようにあるし、姉が洗濯してくれるから、大丈夫なんです。



なんて言ったら、聖夜完全に引くよね。



この生活に満足してるんだから、干渉しないでほしい。


私の自由を、奪わないで下さい。


干からびた生活でも、結構楽しいのです。


嫌、楽しいと思いたいです。



掃除機は何処かにあるはずだけど、使い方も分からないし、掃除も姉さんがしてくれるから、全く問題はない。



「明日は学校もバイトも休みだから、美莉も休みもらえよ。明日は買い物と、掃除と洗濯をする事に決めた。」



「勝手に決めないでよ。聖夜にそこまでしてもらうつもりないから。 」



これ以上、聖夜と関わりたくなかった。



なんか、自分が 自分でなくなるのが怖い。



聖夜、お願いだから、私の気持ちを乱さないで、聖夜といる事が当たり前と思いたくない。


恋に臆病になってる私にとって、聖夜はかなり刺激的過ぎる。



「聖夜の休みを、私の為に使わなくていいよ。私は今のままで、充分楽しいの。」



お願いだから、そんな傷ついた顔をしないでほしい。



コンビニの仕事だけで、今はいっぱいいっぱいなんだから。


何年も冬眠していて、やっと目覚めた感じて、色んな事に頭がついていけない。


このまま、のんびりと過ごしたいから。


聖夜、ごめんね。



気持ちだけは受け取っておきます。



ありがとう。