聖夜がその傷に触れて聞いた。
「美莉はどうしてキズつけたの?」
このキズは五年前につけたもの。
彼氏に振られたと言うより裏切られた。
結婚を約束した彼が浮気して。
その相手は私の親友、彼女が妊娠して、彼は責任をとり結婚をしたのだ。
毎日辛くて、もう誰にも愛されないと思い、気が付いたら自分で手首を切っていた。
私を助けた彼は何度も謝る。
美莉が今でも好きだから、生きていてほしいと。
好きなら私といてよ。
彼女の妊娠は嘘だった。
彼女は隆之が好きで、どうしても私から奪いたかったのだ。
隆之は彼女とすぐに別れ、私とやり直したいと言ったけど、無理と答えた。
裏切った事にかわりはない。
何だか気持ちも冷めてやり直す事など出来なかった。
私だけを愛してほしかったと思うのは、我が儘な事なのだろうか。
それでも、恋はしたけど、長続きはしなかった。
だから、もう半分諦めている。
「このキズは大好きな人に裏切られたから、このキズを見るたび彼を思い出すの。許せない思いも一緒にね。」
消える事のないキズ。
彼以上に好きな人は、もう現れないかも知れない。
当分恋はしたくない。
傷つくのが怖かった。
又、同じ思いをしたら生きていけそうもないから。
「美莉はどうしてキズつけたの?」
このキズは五年前につけたもの。
彼氏に振られたと言うより裏切られた。
結婚を約束した彼が浮気して。
その相手は私の親友、彼女が妊娠して、彼は責任をとり結婚をしたのだ。
毎日辛くて、もう誰にも愛されないと思い、気が付いたら自分で手首を切っていた。
私を助けた彼は何度も謝る。
美莉が今でも好きだから、生きていてほしいと。
好きなら私といてよ。
彼女の妊娠は嘘だった。
彼女は隆之が好きで、どうしても私から奪いたかったのだ。
隆之は彼女とすぐに別れ、私とやり直したいと言ったけど、無理と答えた。
裏切った事にかわりはない。
何だか気持ちも冷めてやり直す事など出来なかった。
私だけを愛してほしかったと思うのは、我が儘な事なのだろうか。
それでも、恋はしたけど、長続きはしなかった。
だから、もう半分諦めている。
「このキズは大好きな人に裏切られたから、このキズを見るたび彼を思い出すの。許せない思いも一緒にね。」
消える事のないキズ。
彼以上に好きな人は、もう現れないかも知れない。
当分恋はしたくない。
傷つくのが怖かった。
又、同じ思いをしたら生きていけそうもないから。