なぜか自然と涙がこぼれた。


あの苦しかった日々を思い出すたび、辛くて、情けなくて。


でも、今は大丈夫。


だって、聖夜がいるから。


もう何も怖いことはない。


「悪いけど二度と美莉の前に現れないでくれるかな。これ以上美莉を苦しめるなら、あんなに何するか分からないよ。」


「お前こそ何なんだよ。かなり年下のくせして、偉そうな事言ってるんじゃないぞ。美莉を幸せに出来るのは俺しかいないんだ。」


幸せは誰かにしてもらうものではない。


幸せは自分の手でつかむものなの。


聖夜がお前アホだろと笑いだす。


私は聖夜と幸せになりたいし、聖夜といればきっと幸せになれる気がする。


「美莉はお前といても幸せにはなれないの。そんな事も分からないなんて、頭悪いんじゃない。恋愛に年令は関係ないんだよ。」


ありがとう、聖夜。


大好き。


思いきり聖夜に抱きついた。


誰かをこんなに好きになったのは、始めて。


この先もきっと聖夜しかいらないや。


背伸びをして聖夜にキスした。


「お前の負けだ。出てけよ。二度と美莉に近づくな。」


恋愛に年令は関係ない。


これは名言だね。


18才とは思えない、大人びた聖夜。


12才差なんて、気にもならない。