いきなり、手首を捕まれた。


「何、逃げてんだよ。逃がさねぇ。」



コンビニに戻りたいのに、無理矢理公園に連れこまれる。



加奈子さんと別れた理由を聖夜が話してくれた。



加奈子さんに告白されて、簡単な気持ちで付き合ったけど、束縛が激しくて、友達とも遊べないし。


家族で食事に行くことも嫌がられ。


女子と話せば、浮気だと責められ。



気持ちが休まらず、一緒にいることが苦痛になったと言う。


聖夜がその事を言えば、聖夜は子供だから、私の気持ちが分からないと言いと、聖夜を責め続けた。


加奈子さんはかなりわがままらしい。


私だって、長く付き合っていけば、わがままになると思う。


でも、聖夜は美莉のわがままは可愛いものだからと言うけど。


私だって分からない。



俺は加奈子のことを本当に好きだったのか、分からないとまで言う。



美莉の事は絶対に離さないときつく抱き締める聖夜。



「俺が本当に惚れたのは、美莉が始めてだから。美莉がどんなわがままを言っても、許せる。」



そんな気持ちは最初だけ。


気持ちは変わるもの。


ずっと好きでいる事が本当に出来るのか。


聖夜の気持ちが変わらなくても、私が変わるかも知れない。


怖いんだよね。


誰かを信じて、裏切られる事が。