まだ、仕事もあるし、二人でさぼる訳にはいかない。


聖夜は絢香さんに悪かったと頭を下げるが、絢香さんは絶対に諦めないと言う。


私はめんどくさい事は苦手。


二人で話し合うべきだと思うし。


「聖夜は早退して、絢香さんとは話す方がいいよ。」


なら、美莉も一緒にと、さらっと言う聖夜。


なんで、私が一緒なの。


今カノと元カノが一緒に話すだなんて、あり得ない。


イヤだー。


抵抗する私をコンビニから、無理やり聖夜は連れ出した。


バイトの二人に勝手に残業を頼んで。


私が店長ですが。


聖夜にガッチリと腕を捕まれ、無理矢理ファミレスに連れて行かれた。


もう、なんでこうなるの。


聖夜と絢香さんは勝手に食べる気で、がっつり注文してるけど。


何も喉を通りそうもありません。


「あの私は関係ないと思いますけど。」


「おばさんは聖夜と別れてよ。」


「美莉はおばさんじゃないし、別れる訳ないだろ。絢香とは付き合ってなかったし。」


このままじゃ、この話が永遠に続きそうだ。


絢香さんは聖夜と付き合っていたと思い、聖夜は付き合ってなかったと思ってるところが、大きな問題な訳。


どう解決すればいいのか。


絢香さんが泣き出した。


本当に泣いてる?


「聖夜に加奈子さんがいたから、諦めてたけど、加奈子さんと別れたと聞いて、私にもチャンスがあると思ったの。」


加奈子さん、又元カノ登場。


ちょっと、頭がついていかない。


絢香さんよりも加奈子さんの方が問題でしょうが。


聖夜を睨むと青ざめていた。


キッチリ話してもらうから。


覚悟しなさい。