次の日半日コンビニを姉に頼んで、聖夜と聖夜のおばあちゃんのお見舞いに行った。


聖夜も一緒なのに緊張が半端なくて、ノックして病室に入ると、おばあちゃんと聖夜のお母さんもいて、持っていた果物を落としてしまう。


お母さんもいるなんて、聞いてないし。


服装も普段着。


聖夜、お母さんがいるなら、最初に教えてよ。


心の中でいってみた。


「おふくろ、なんでいるんだよ。」


え、聖夜も知らなかったの。


「だって、おばあちゃんが聖夜が彼女を連れて来ると言うから、見たくて来ちゃった。」


聖夜のお母さんは美人だけど、何故かうちの母さんとキャラが被った。


《聖夜が耳元で、美莉の母さんと似てるだろ。》


本当に。


聖夜のお母さんが、あら、大変。


美莉ちゃん大丈夫と近づいて来た。


「近くで見ると、本当に可愛いわ。本当に聖夜好みね。」


慌てて挨拶をした。


「田中美莉です。ご挨拶が遅くなってすみません。」


「あら、声も可愛い、食べちゃいたいくらいね。もう、聖夜に食べられちゃったかな。」


返事に困って、うつ向くと。


聖夜に抱き締められた。


「おふくろ、うざい。美莉に構うな。」


声を出して笑ったのは、聖夜のおばあちゃん。


「私にも美莉ちゃんを紹介しておくれ。」


おばあちゃんも明るい人で、明日には退院出来ると言う。


聖夜の家族はおばあちゃんと両親、兄と聖夜、下に中学生の弟と妹の7人家族。


お父さんはお兄さんと美容室の経営。


でも、お父さんが体調をくずしていて、仕事が出来ない状態らしい。