二人とも、今は受験に向けて必死に頑張っているみたいだから、そんなに頻繁には会えないけど。
・・・昂生は会えるか。呼んだらいつでも来そう。
「またね。早く寝るんだよ?」
「・・・あっ、まってっ」
「・・・ん?」
少しだけ待って、って、凜に服の裾を掴まれた。
「一個だけ、おねがい聞いてくれる?」
「うん。・・・何?」
「おはようとおやすみ・・・言ってほしい」
眠そうな目を擦りながら言われたその言葉の意味が理解出来なくて、とりあえず導いた答え。
「・・・おはよう、おやすみ」
「いや、ちょっ・・・(笑)」
・・・後ろで聞いてた妃菜が、吹き出した。
いや、何?
なんで笑ってんの。
俺、何か間違えた?これしか思い付かなかったんだけど。

