そして俺・・・これを持っていたせいで、今日はカバンに何も入らなかった。
昂生には死ぬほどからかわれたし、蒼にすらも笑われる始末。
だけど凜、これ欲しいって言ってたから・・・。
「・・・はい、あげる」
「・・・え、あ・・・これ、うさぎのっ」
包装を取ってそれを渡せば、凜は目を丸くして声を上げた。
「これ買うときさ、お前レジ行け!ってすっごい頼まれたんだよ俺!まぁ優人に行かせたけどねぇ」
「言わないで」
昂生が要らんこと言ってるけど、それはまぁ事実。
だって、こんな・・・恥ずかしすぎて死んだ。
「これ買ってる優人想像したら無理・・・っ(笑)」
「笑わないであげて、妃菜・・・」
「お前も笑ってるじゃん!蒼!裏切んないで!」
「いや、ごめっ・・・」
羞恥を晒されている俺の周りで大爆笑の三人。
あぁ・・・切ない。穴があったら入りたい。
・・・だけど凜を見たら、心做しか泣いてる・・・泣いてる!?
俺のプレゼント・・・やばかった?
だいぶ毒々し・・・
いや。
薄紫色の、デカめのうさぎのぬいぐるみ。

