アンティーク


「謝りたい。だけど、怖い。きっと、将生はこんな俺のこと軽蔑したに違いないです」

「君の好きな将生くんは、たった一回の失敗で許さないような人間なのかね……?」

俺はハッとした。

その店長の言葉は、俺の考えを見事に覆してくれた。

勝手に言いたいことを言って、勝手に塞ぎこんで、将生の言葉を聞こうとしないのは自分だった。

その声に耳を傾けないくせに、俺は1人でどんどんとその思考を進めていた。

そして、1人になると思い込もうとしていた。

「今からでも、間に合いますか?」

その時、扉が開いた音を知らせる鐘の音が、奥の部屋まで聞こえてくる。

「誰かのう。……クローズにしておいたんじゃが」

店長は、俺を見た。

「見てきます」

「うん、頼むよ」

店長のその言葉は全てを分かっているようで、俺は急いで店の方へと向かう。

「レオ」

走って来たのか、息を切らして顔を赤くさせている将生がそこには立っていた。

「俺「ごめん」

とにかく、まず初めに謝りたい。

余計な言葉で要らないことを話すより、単刀直入にその言葉を将生に投げかけた。

「俺、独りよがりで……将生にあんな酷いこと言って」

「いや、俺だってお前の気持ちなんとなく分かってたのに」

「それは……」