レストランに入ると、入口には先程のアンティーク品のポストカードが売られている。
どうやら、このレストランは美術館経営のもののようだ。
白を基調とした店内は、その家具は深い木の色で揃えられており、清潔感がある。
店内には、先ほどアンティーク展ですれ違った人々もいた。
「俺は、サラダとキッシュにしようかな」
キッシュは、フランスにいた頃の大好物で、お小遣いでよく近くのスーパーでそれを買って公園で食べていた。
日本に来て、あまりその姿を見ることができず、初めの頃は寂しく感じていたことを思い出す。
「私はナポリタンで」
「俺はマルゲリータで」
将生は、サンドウィッチといい、小麦粉料理が好きだ。
黒と白の制服を着た店員は、承りました、と言うと奥へ行った。
「いい雰囲気のレストランだね」
「そうですね」
将生も、水を飲みながら「うん」という。
喉が渇いていたのか、すでに半分ほど無くなっていた。
俺もそれにつられて目の前に置かれてあるそれを飲むと、ほのかにフルーツの香りがする。
それは、どこか非日常感を演出してくれる。



