将生は一人で大学構内にあるカフェでコーヒーを飲んでいた。

すると、隣の席に神崎玲奈とその友達が座る。

しかし、神崎玲奈は話に夢中で将生には気付いていないようだ。

いや、神坂玲奈はもしかしたら将生の顔を単純に覚えていないのかもしれない。

「玲奈この前日本人離れしたイケメンと歩いてなかった?」

「たまたま、だよ」

「でも、一緒に歩いてるんだから仲良いんでしょ?いいなあ、イケメンと友達なんて」

「たしかに、かっこいいよね」

将生は、無意識に席を立つ。

そして、神崎玲奈の方を向いた。

彼女は、将生に気付いたようだ。

「レオの顔が目当てなら、もうあそこには近づかないでもらえるかな」