ずるい。


二件目も藤原さんのなかでは決まっていたようで、目的地までサクサク歩く。

向かっている間、ほろ酔いの頭で願っても仕方ない事を考えた。

…私がちゃんと彼氏を作るのは、あなたを諦めるためですよー

…いつか花嫁姿の私達とその子供を見るのが俺の夢、なんて言ったあなたはきっと、私のことなんて娘みたいなものでしかないのでしょ?

…この気持ちにフタをして、他の誰かを好きになればきっと、あなたの夢を叶えられるよね