ずるい。


その後も、仕事の話、最近見たニュースの話、他愛のないことを話してあっという間に退店の時間になっていた。

藤原さんがお会計を出させてくれる事はなくて、どうにか千円だけでも受け取ってもらおうと画策したが、

「じゃあ、もう一軒付き合って。」

そう言われて口をつぐんだ。