「好きだよ、まゆり」

「……うん。もし真由理くんがいいなら貸してほしいな。見たいです」

「まじスか!」

「うん。古市マユリさん知りたいです」

「……辰己さん最高スね」

「そ、そうかな。最高かな」

「最高いい人です」

「なにそれ」


あはは、とバイト中だというのに声をあげて笑ってしまう。

こんな風に笑えたのはなんだかひどく久しぶりに思えた。

こんな……なんだか清々しい気持ちもきっと久しぶり。


アイドルは興味ないけれど。

真由理くんが好きなマユリさんにはとても興味が出てきたのだ。

それは真由理くんに親近感を持っているからかもしれないし。

それだけじゃないかもしれない。

まだまだわからない。


ただ好きだと思った。


リアルなんてマジでクソだけど。

今はね、ほんのちょっとだけ。

好きだよ。