第2ボタンは小鳥用だから。
まぁ、それ以外も小鳥用だけど………。
そして俺は走って小鳥の病院に向かった。

「未来!」

「………智!?」

小鳥の病院に向かう途中で俺は智にあった。
智は俺の親友。
小さい頃から小鳥のことが好きだった俺をずっと応援してくれていた。

「小鳥ちゃん、元気?」

智には小鳥のことあんまり話していない。
最近忙しくて智と話す機会がないから。
だけど今なら話せるかも?

「小鳥は手術が無事成功して今………三年間眠ってるよ」

「………そうなんだ」

あのときの俺は小鳥に夢中で全く気がつかなかった。
そして思わなかった。

「好きだったんだろ?………小鳥が」

智が小鳥を好きだったこと。
知ったのは中学の卒業式の時。
小鳥がいるといつも明るい俺を見て笑っていると思っていた。
だけど智は小鳥がいたから笑っていたんだ。

「………あぁ、好きだったよ」

それでも智は自分の気持ちに蓋をして俺のことを応援してくれた。
こんないい友達なんていないよな?

「ありがとな。俺の恋を応援してくれて」

だからこれからもこいつとは〝親友〟でありたい。
そう心から思うんだ。

ープルルル

ポケットに入れていた俺のスマホが鳴った。
何事かと思い焦って電話をかけてきた主の名前をみて俺は目を見開いた。

「………っ!?」

小鳥のおばさんだった。