未来は私にいろんなことを教えてくれた。
私は返しきれていたのかわからないけど、未来の隣にいられたこと。
とっても嬉しかった。
もし私が死んじゃったらさ、他の女の子と幸せになってね?
あと私が目を覚ますのが遅かったらさ!
私は未来の幸せを願っています。
あなたが大好きです。
花野小鳥より

そう………綺麗な字で書かれていた。
その手紙に俺は涙を流していた。
小鳥はどんな気持ちでこの手紙を書いたんだ?

「うっ………小鳥っ………!」

小鳥の気持ちを考えたら………っ。
なぁ、小鳥。
俺はお前以外の女を好きになれねえよ。
お前は俺が世界でたった一人………好きになれた女なんだから………。


ー三年後ー

「小鳥………、早く目を覚ませよ」

小鳥の手術が成功してから三年が経った。
そして今日、高校の卒業式。
相変わらず小鳥はずっと寝たきり。

「早くお前を抱き締めたい」

小鳥の声が聞きたい。
小鳥をおもいっきり抱き締めたい。
そして小鳥と………笑い会いたい。

「いってくるな、小鳥………」

俺は小鳥のおでこにキスをした。


「原田先輩、卒業おめでとうございます!」

「ありがと………」

俺のまわりには今、泣きじゃくる後輩たちに囲まれていた。
おまけに第2ボタンをくれとか。

「ごめんな、第2ボタンは好きな子にあげるから」