「そ、そんなの不正だー!」
「放送を使っちゃダメだなんてルール、聞いてないけど?」
当たりの紙をタツに押しつけ、竜也はあたしの腕を引いた。
「姫香、行こ?あいつといると、バカになっちゃうよ?」
もともとだから大丈夫だろ、と呟いた仁を一発殴ってから、あたしと竜也はその場を去った。
『竜也、あの紙どーなんの?』
「テスト用紙とか、手紙の用紙に使い回されるよ」
エコな回答に、ちょっと安心した。
「アイツさ、バカだけど頭は切れんの。交流祭は始まったばっかだから、気ぃ抜いちゃダメだよ」
『う、うん…』
竜也の言葉に、不安ながらも頷いた。
頭が切れるったって、紙の中から紙を探せとか、面倒なことさせるだけでしょ?
あと、6つ。
殺されることはないだろうから、大丈夫!
だって、七不思議でしょ?
七不思議で人が死んでちゃあ、学校の怪談になっちゃうもん!!
怪談じゃないもん!不思議だもん!!
とか、わけのわからない納得をした。
「姫香は教室に戻って?今、一応授業中だし」
『え、竜也は?』
「まだやることがあるから。
…俺がいないと寂しい?」
そう言って、意地悪に笑う竜也に、
『べ、別に!?じゃーねっ!!』
強く言い切って、ずんずんと教室に向かった。
振り向かずに。
だから、気づかなかった。
彼が重いため息をついていたなんて。


