とは、言ったものの。
『無理じゃね?やっぱこれ、無謀すぎじゃね?』
あたしの集中力は3分ともたなかった。
「諦めんの早ぇな、おい」
仁があたしを軽蔑するような目で見ている。
ってゆーか。
『と思うなら手伝えよ』
「生け贄は姫だろー」
明らかに他人事。
いや、確かに他人事なんだけどさ。
仲間のピンチなんだよ?
もうちょっと心配してくれたっていいんじゃね?
「大丈夫か?姫」
『そう、こんな感じで!……え?』
自分で言っといて、なんだけど。
なおかつ、自分で言うのも、なんだけど。
…あたしのピンチをこうやって心配してくれんのって、お助け部ん中じゃ竜也くらいじゃね?
その竜也が今いないのに、いったい誰が心配してくれたんだ?
声がした方を視線で追う。
「やっほー」
『あ、あんた!!』
そこにいたのは、あたしが紙の中から紙を探すハメになったすべての原因を作り出した人。
『二位だー!!』
「新田ー!!発音!発音注意!!」
彼の抗議を無視して、彼に掴みかかる。
『何これ!?』
「紙」
『わかってるわー!!』
「イライラしてるお前に、いい話を持ってきた」
なんだよ、こいつ。
あたしがイライラしてるってわかってんなら、初めっからこんなことすんじゃねぇぇぇ!!
「当たりの紙、どこにあるか教えてやろっか」
あたしの耳元で囁くような甘い誘惑。
『ほ、ほんと…?』
それに思わず乗っかりそうになる。
「じゃ、俺の彼女になれ」
でも、そのあとに続いた言葉に、おもいっきり幻滅した。


