「そう、勝負。姫をかけて」
「……どうやって?」
あたしそっちのけで進んでいく会話。
ちょっとちょっと。
どーなってんのよ?
「そうだな…七不思議ってどーだ?例年通り、七不思議は俺が作る」
今ハッキリ作るって言ったよ。七不思議、偽造しちゃってるよ。
「内容は……姫の争奪戦だ。お前が姫を守りきれたらお前の勝ち。俺が奪えたら俺の勝ち。俺が勝ったら姫は俺のもんだ。金輪際、関わんな」
ちょっとちょっとちょっと。
ずいぶんと勝手なご意見じゃあございませんかィ?
「……わかった」
竜也くぅぅぅん!?!?
「その代わり。俺が勝ったら、もう姫香に近づくな。俺の邪魔するな。あと一生2位でいることと、望月財閥に忠誠を誓え」
真顔でサラッと言ってのける竜也。
「え、なんかペナルティ多くね?」
「そう?…何。自信ないわけ?」
なんて、勝ち誇った笑みを浮かべる竜也。
なんだか、大和先輩とかぶって見えた。
「はっ、ナメんな。俺を誰だと思ってる」
「ずーっと望月にくっついて回ってる、俺らにはどう頑張っても勝てっこない、2位の新田」
「埋めるぞ、コノヤロー!!!!」
竜也に掴みかかろうとしている新田竜樹を、一生懸命なだめる神山さん。
っていうか、お2人さん?
『盛り上がってるところ、水をさすようで悪いんですが………』
にらみ合う2人の様子をうかがうように声をかける。
「「何?」」
お互いに目をそらさず、同時にあたしに目もくれず、そう聞く2人。
『あたしの、意見というものは一体……?』
「お前は黙って見届けてりゃあいいんだよ」
あたしの髪をくしゃっとしながら言う、新田竜樹。
その手を、触んな、と言って払いのける竜也。
「大丈夫。姫香は俺が守るから」
その大丈夫を聞いてもまったく安心できないんですけどー!!


