「莉央さん」
「なぁに?」
ソファーに座って100万をいかに手に入れるか悩んでる兄貴はとりあえずスルーして。
俺はずっと気になっていたことを聞いた。
「莉央さんは前例があるけど、俺と兄貴はないじゃないですか。なんでこのモデルに俺らが呼ばれたんですか?」
さっきも言ったけど。
こんな依頼、性に合わないし。
特に兄貴なんて、こんなことのために早起きさせられたら、暴れることくらい予想できたはずだ。
まぁ……“賞金”っていうストッパーが効いて、あんまり暴れなかったけど。
それに第一、女装キャラは莉央さんだけで十分じゃないの?
「ほんとはね、僕も嫌だったんだよ?」
嘘つけ!ノリノリのくせにっ!!
「でも3人だから、姫ちゃんとゆっきー誘っても1人足りないから…行くしかないでしょー?」


