『「元素…周期表?」』
姫香と仁は同時に首を傾げた。
「そこからなんだ…」
大和先輩は2人を見比べて、大きなため息をついた。
そして莉央が折ったので、新しいペンを取り出すと、ホワイトボードに何やらスラスラと書き始めた。
「水兵リーベ、僕のお船。名前あるシップス、クラークか」
「なんじゃそりゃ?」
『黒魔術の呪文?』
「バカ。この単元の基本中の基本だ。意味は後で説明するから、まず暗記!!」
『「はいっ」』
ひたすら…その謎の呪文を暗記した。
『ほぉ…さっきの変な呪文は、元素を軽いものから並べたときの覚え方だったんだ』
ノートに呪文(覚え方)をメモりながら、姫香は呟いた。
「そう。一番最初に習ったはずだけど?」
「えー。俺ぜんっぜん記憶にないッスわ」
『あたしも』
「………。」
コイツら絶対寝まくってたんだ…
先生、可哀想だな。
ついには先生に哀れみさえ感じ始めた大和だった。


