お助け部ッ☆




「はい、姫ちゃん」

『【経】営難が続く【世】の中だから、【済】んだことすら【民】族に……チクショー!!繋がんねぇ!!』

「無理しない無理しない」




頭を抱える姫香をなだめる仁。




「世を治め、民の苦しみを救うこと…なんだけどね?」




莉央が苦笑いで言った。




『「一番大事な【経済】の文字、入ってないじゃん!!」』




素晴らしくハモった二人。




「……次…いくね?」

『「ぜひ。」』





莉央は気づいた。




仁に頼まれるのは初めてじゃないんだけど……


高校に入って授業のレベルが上がって……


姫ちゃんとゆー仲間増やして……



これは……




手強いッッ!!!!











「3つの独占形成!
カルテル・トラスト・コンツェルン、日本語で?」

『え、つか問題の意味がわかんない』

「カルメン・トランペット・コンテスト?
なんか…どっかの国のトランペットの大会?」

『カルメン…スペインっぽくね?』

「あー、スペインっぽい!」





………。


コイツら勉強する気、あんの?





「……姫、やべぇ。莉央のブラックスイッチが入りかけてる…」

『ぶらっく……』




姫香はちらりと莉央を見た。




バキィッ…




……ペンがッ!!
ホワイトボード用のペンがァァ!!


ありえない方向に曲がっているゥゥ!!




莉央=極道=怒らせてはいけない人種。



……………。




『さぁ、仁くん。お勉強しましょ』

「いぇっさぁ!!」




そっと莉央の顔色をうかがうと……




「現代社会は暗記だけだから、覚えるだけだし大丈夫だよぉ♪」




満面の笑みを浮かべていた。




……セーフ…。