「はっ!俺が上位だってこと、ある程度想定してたとか?やっぱ俺には隠し通せない秀才オーラってもんが『ないッ!あービックリしたぁ〜!』
「姫ちゃんヒドッ!!」
すすす、と隅に寄って、体育座りしてなんかブツブツ言ってた。
隅っこでメソメソしてるチャラ男なんてそうそういないよ?
まぁ翼先輩だし。
そのうち復活するだろうけど。
「じゃあとは理科な」
『大和先輩でしょ?』
「おう」
ですよね。
あの人が頭良くないわけないもんね。
もう一度成績表を眺める。
1位 瀬川 大和
ほーらね。
頭よくなきゃ腹黒で計算高いなんて、許されないもの。
「姫ちゃん」
名前を呼ばれ振り向くと、さっきまでダイニングでコーヒー飲んでた大和先輩がニッコリ立っていた。
おっと。この笑顔はヤバイぞ。
「今なんか変なこと考えてなかった?」
『……まっさかー』
ここにもいたよ!翔平一族!!
あんた仲間多すぎ!!
午後1時──…
ようやく勉強会スタート!!
でもって1教科目。
「今回のテスト範囲はぁ…経済のとこだねっ」
莉央の現代社会。
「経済ってゆーのはねぇ、中国の経世済民から転化したんだよ」
どっから持ってきたのやら、ホワイトボードに文字を書きながら喋る莉央。
『「へー…」』
「じゃあ問題っ☆経世済民とは?」
『はいはーい!』
姫香が手を挙げた。


