けど……
『翔平ってあたし達と同い年だよね…?なんで大学受験の勉強みれんの?』
「……頭いいから」
良すぎじゃね!?
『ま、いっか。補習さえ免れれば』
「じゃ、あと4教科だな。竜ー!莉央ー!」
仁がキッチンに向かって叫ぶと、
「はいはーい♪」
「どーひたの?」
莉央とつまみ食い中の竜也が出てきた。
あー、あたしもお腹空いた……
「莉央が社会で竜が英語!頼んでもいい?」
「まっかせといて☆」
「んー。わかった」
いや、なんかサクサク進んでるけど……
えーと、この二人の実力はと。
成績順位表に目を落とす。
2位 望月 竜也…499点
3位 新庄 莉央…498点
『なんじゃこりゃァァ!!』
上位3名オールお助け部ゥゥ!!
マジ秀才の集まりじゃん!!
「んで、あとは…翼ぁ!!」
「ほーい」
キッチンからひょっこり顔を出す翼先輩。
「国語教えてー?」
「国語ー?いーよ」
翼先輩は2年生だからこの表に名前のってないじゃん…
「姫香」
『ん?何これ…』
竜也に手渡されたのは似たような白い紙。
『1年次総合成績順位表…』
順位つけんの好きだな、この学校……
んで、翼先輩は……
2位 桐生 翼
……なんか…もうちょっと予想してたし。
翼先輩が頭いいとか、若干認めがたいけど。
この流れだと仕方ないよね。
「えー!?なんで姫ちゃん驚かないのさ!?」
今までのリアクションを見てたのか、いじける翼先輩。


