「お前…寝てる余裕ないんじゃないの?」
「でも勉強大っ嫌いだもん、俺」
大きなあくびをしながらそう言う仁。
よっしゃあ!とりあえず仲間見っけ!!
『仁!あたしもあたしも!仲間だねぇ〜』
仁の隣に移動してベシベシ肩を叩いた。
「ドンマイ、仁」
そう言って立ち上がろうとする翔平に、すがりつく仁。
「ちょ、待て!姫と同類だけはマジ勘弁!!」
『んだとー!?どーゆー意味だコノヤロー!!』
「まんまだバカヤロー!!翔平!頼む、勉強教えてー!!」
「……やだ。めんどくさい」
言うと思った!!
『別に翔平なんかに頼らなくてもいーじゃん。頭いい人探して一緒に勉強しようよ』
すると仁は。
「これ、見てみ」
『ん?』
仁が出したのは一枚の紙。
『入試……成績順位表…?』
「今年の入試の成績だよ。姫は転校生だし、理事長の姪だから【面接】だけで済んだけど」
あ、そっか。
ここって一応、普通の私立高校なんだ…
全てにおいて豪華だから、ここが学校ってことすら忘れそうになってた……
ってことは。
あたし、あのオーディションという名の【面接】だけで転校できたんだから
スッゴいラッキー?
「だから、フツーに入試があったわけよ。その成績順位」
『この表が何?』
「バカ。よく見てみろ」
よく見てみろっつったって……
あたし同じクラスの人の名前やっと覚えたばっかなんだよ!?
こんな表見せられたって、頭いい人が知らない人じゃ意味な………
んぁ?
『なァァァ!?』
目から鱗ってまさにこれだよ!?


