「立てる?」 不本意だけど、この超天然ボーイの登場で完璧に腰を抜かしちゃってるあたし。 『…無理』 素直にそう呟くと、にゅっと手が伸びてきた。 「どこ行く気だったんだ? 送ってやるよ」 『あ、ありがと…談話室に…』 あたしは男の子の手を掴んで立ち上がった。 「え……談話室!?」 驚いたように声を上げた男の子。 何故ビビる? そして、全てが解決したかのようなハッキリした声で言った。 「お前か、転校生!!」 ……ってことは… 『お、お坊っちゃま!?』