『…はい?』
「だから、交流祭。忘れた?」
またまたリビングにて。
今度はあたしの前に大和先輩。
「姫ちゃんが書記だったからわかってると思ってた」
書記?
………あ。
『あの会議のことですか?』
「そうそう。だいたい姫ちゃん、書記の仕事ちゃんとしてたろ?各校の役割とかメモしてたし」
あれは無意識に近いんだよ。
誰かさん達がとんでもない変貌を遂げてくれたおかげでね!
『…で、その交流祭が何か?』
「……ダメだこりゃ。一から説明しなきゃな」
はぁ…と大きなため息をつく大和先輩。
『な、なんか…お手数おかけしてすみません』
「まったくだよ」
否定してー!!
いや、そんなことないよ。
くらい言ってー!!
怖いからッ!!
「お助け部が…いわゆる執行部的な役割なんだ」
『…執行部?』
それって何よりもめんどくさいヤツじゃね??
…あ、そっか。【お助け部条約】だ。
「交流祭は5月中旬。それまでに準備とかしないといけないし。しかも今年はうちが開催校になっちゃったから。誰かさんのせいで」
大和先輩がちらっと翼先輩を見た。
キッチンで莉央とお昼ご飯の準備をしてるみたいだったのに、大和先輩の視線が冷たすぎて……
「な、なんかごめん!!」
と謝りだした。
「ま、とにかくだ」
視線をあたしに戻して続けた。
やっぱこの人怖ェェ!!
視線だけで人を謝らせたよ!?
なんつー眼力……
「アイツがジャンケンで負けたから…」
『か、開催校ってジャンケンで決めるんですか?』
「他に何がある?」
『いーえ!ジャンケンほど適した決め方はないと思います!!』
そうです!ジャンケンこそ全て!!
だからその冷たい目で見ないで!!


