お助け部ッ☆





『失礼しまーす』

「あ、いらっしゃい♪」



なんとかたどり着き、制服に着替え、いざ理事長室へ。



理事長は…



「遅かったねぇ。迷った?この学校無駄に広いからねぇ……
あぁ、最初に言っとくけど、ここには金持ちってあんまりいないからね?
玉の輿は狙えないんだよねぇ。
見栄えは立派なんだけど、ほとんど寄付金でつくった学校だから、公立高校と料金かわんないし。
緊張しないで気楽にいこーね〜」




美人でよく喋る、サバサバした人だった。



心なしかお母さんにタイプが似てる気がする。



ってか寄付で出来てるとかスゲェな…


ますますこんなとこ通っていいんスか??




一人あたふたしていると、




「あら?姫香、覚えてない??」

『え?えーと…?』




ニコリと笑う優しそうな目に、なんとなく見覚えが。




「小さい頃よく遊びに行ってたんだけどな…」

『……あー!!みっちぃ!!』

「ぴ〜んぽ〜ん♪」




思い出したあっ!!!



みっちぃとは。

あたしのお母さんのお姉さんで、あたしの叔母。

昔からおばさんって呼ぶと半殺しにされるので、みっちぃって呼んでる。



そりゃお母さんに似てるよ!姉妹だもん。




『みっちぃ理事長やってんの?』




教師やってるって話は聞いたことがある。


でもまさか理事長になってたなんて……


出世街道まっしぐら〜みたいな?




「そーなの。可愛い姪っ子のために転校枠つくったんだから、感謝するのよ?」

『ありがとー!!』




お母さんが安心してあたしを置いてったの、納得だ。


みっちぃがいるんなら何とかなるかな♪




「と、言いたいとこなんだけど。」

『え?』




せっかく安心しかけたのに……


しかも、次に出たみっちぃの言葉に…あたしは耳を疑った。




「オーディション受かんなきゃ」

『は?』




オーディション?
転校に??