椅子に深く腰掛け、リラックスした慎也に話しかける。

いきなり本題には入りずらく、まずは仕事の話から。

「『剣と魔法の冒険』ダウンロードまだされてるんでしょう?」

「まだ、人気は衰えてないな」

スマホのゲームは流行り廃りが激しく、売れ続ける事は至難の業。

『剣と魔法の冒険』は、ロールプレイングゲームで、
慎也の会社の代表作となり、
慎也の会社を大きくしたきっかけになっている。

ゲームは定番の、魔王を倒すと言うもの、
プレイヤーは、仲間を8人から4人を選ぶ、
選んだ仲間の問題を解決して、ストーリーを進めていくので、
選んだ仲間によって、内容が変化していく。

また、スマホの操作を簡単にして、初心者でも簡単に
プレイできるよう設定されている。

「やっぱり、武器と防具の種類を増やして、コレクション要素を増やしたのが
 当たったみたいだな。
 周回して全ての仲間と冒険しないと、手に入らないのとか、
 敵から盗まないといけないのとか、期間限定もあるし、
 おかげでクリア後も飽きられずに、プレイしてもらってるんだと思う」

「良かったね」

「いろんなデザイナーに武器のデザインを頼んたから・・・」